人手不足、ブラック企業、残業代不払、セクハラ・パワハラ、働き方改革などなど……。昨今の労務には、中小企業の経営者にとっては頭を悩ませる課題が多いが、そのアドバイスをしてくれるのが社会保険労務士である。

とても明るい性格の社会保険労務士 安藤佑弥さんに、中小企業における社会保険労務士の活用の仕方をおたずねするべく、相模原市中央区は相生にある社会保険労務士法人 安藤事務所へ。おっと、安藤さんは17時までは仕事熱心・真面目、17時以降はお酒をとことん楽しんでおられる方だが、今の時刻はまだ16時。
今日は真面目な話を聞いてみよう。
-中小企業において社会保険労務士は、どのようなことに役立つのか。
会社が発展するためには、人について量と質の両方の成長が必要です。人づくりと独自性が大事なポイントになりますが、それを発揮できるよう、労務に関する規程作りや仕組み作りの支援をするのが社会保険労務士です。
僕は、会社の発展を切に願っていますから、定型的な手続業務の他、コンサルティング業務を重視しています。経営労務管理事務所という名称を使用していたことも、そのような理由からですし、お客さんが抱えている問題を解決した時が仕事をしていて一番幸せに感じる時ですね。社会保険労務士は、中小企業の経営労務における良き相談相手です。
-会社の発展という点において、労務管理の観点からの会社の区分けとは?
労務管理という観点からあえて区分けすると、30人、100人、500人というイメージ。100人規模を超えると、法令準拠要件への対応が大変になってきます。500人規模を超えると、さすがに労務管理は内製化が必要になってくる。僕は上場企業もクライアントですし、規模の大きな会社は相談業務が中心ですね。
-人の役に立ちたいという安藤さんは、そもそもどのような人生を過ごしてきたか。
大学時代に新宿京王プラザホテルのベルボーイを週3~4日やって、町田ジョルナの企画宣伝付けのバイトを週1日。そんなバイトの合間で朝からお酒を飲んでいたので、そのころから宴会芸が得意になってきました(笑)
前職は信用金庫で、約5年務めました。信用金庫時代は、地元の中小企業の社長さんがコミュケーションの相手で、地域の経済発展を助けることを学びました。27歳の時に、父親の事務所の中核社員の退職があり、家業(経営労務管理事務所)の手伝いが始まった。手伝いをする中で、お客様のために、また信頼を得るためには資格取得が必要と考え、新たに勉強を始めて、30歳で資格取得に至りました。ただ、この3年間は、平日に仕事をして週末に勉強だったのでお酒を飲む時間も無く、人生の中で一番苦しかった時期でした(笑)。もちろん苦しかったからこそ得られた知識・経験は大きくて、今の人生で大いに活かされていますね。
-では、そんな安藤さんが考える相模原の未来は?
やっぱり相模原の起業数・企業数が増えたらいいな、という想いは強いですよね。中小企業の社長さんのため、地域経済の発展のため、役に立ちたい。生まれ育った場所であり、潜在的な能力を持っているこの相模原で、新しい風を吹き込みたい。新しい風とは、今までの社会保険労務士像を超えた、新しい社会保険労務士像の構築。新しいことに挑戦し続けるという意味です。
だからこそ、地域経済の発展に寄与するために、相模原商工会議所青年部に所属しています。若手経営者と交流することにより、ネットワーク構築、お互いにwin-winの関係、相互作用が生じることも良いことです。
-一方で安藤さんの今後は?
地域経済発展のために、起業家、2代目、3代目の方のサポートが必要と考えています。人の役に立ちたいという想いは、これからも大事にしていきたい。人に相談されやすい社労士、親身になってくれる社労士、真摯な社労士、問題解決してくれる社労士、会社の発展を考えてくれる社労士ですね。

【プロフィール】
・社会保険労務士法人 安藤事務所
・代表社員 安藤佑哉 特定社会保険労務士
・父親、本人以外に4人の社会保険労務士試験合格者
・本人は特定社会保険労務士
・顧客の94%は相模原、他6%もほぼ近隣